「被害からの回復」に関する犯罪被害者調査-オンライン調査の結果報告書
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• 役立ったものとしては、「情報提供」:11.9%、「相談・助言」:9.9%、「医療支援」:8.3%(表21)。 〈DV被害〉で「相談・助言」を挙げる割合が有意に高かった(表21)。• 被害後の司法機関(警察、検察、裁判所)、医療機関、行政窓口、民間支援団体等との関わりについて、「関わりがあった」:44.8%、「関わりがなかった」:55.2%(図56) 。 〈性被害〉、〈ストーカー被害〉で、いずれの機関も関わっていない割合が高かった(図57)。• 上記の関わりについて、「自分や事件について批判的なことを言われなかった」、「人権を尊重され、守られていると感じた」は、「強く/少し感じた」という回答が多かった。一方で、「社会的なつながりがもてるような働きかけがあった」は、「全く/あまり感じなかった」が多かった(図58)。 「被害後、自分の安全・安心が確保されていると感じた」、「自分や事件について批判的なことを言われなかった」は、男性より女性の方がより感じていた。• 被害当時の心理的苦痛について、「非常に強く感じた」:48.0%、「かなり感じた」:25.6%、「感じた」:17.9%、「それほど感じていなかった」:7.9%、「感じていなかった」:0.6%。「非常に強く/かなり/感じた」で9割以上を占めた(図14)• 被害後の心療内科や精神科の受診について、「受診していない」が8割近くで、「受診した」:22.0%(図16)。 〈殺人等被害〉>〈暴力被害〉>〈性被害〉の順で、受診する割合が高かった(図17)。• 「受診していない」理由は、「それどころではなかった」:24.7%、「治療を望まなかった」:24.3%、「精神科以外の医療機関で十分だった」:17.6%(図18)。 「治療を受けに行く気力がなかった」のは、〈性被害〉に多い傾向(図19)。• 「受診した」ことについて、「役に立った」が約半数で、「役に立たなかった」:27.0%、「どちらともいえない」:22.5%(図20)。 被害種別では有意差なし。• 被害当時の「怒り」の程度(1から10で表現、数値が大きいほど程度が強い)は、平均値7.6点「自責の念」の程度(1から10で表現、数値が大きいほど程度が強い)は、平均値4.2点〈殺人等被害〉、〈性被害〉で「怒り」、「自責の念」ともその程度が高い傾向(図21)。• 現在の「怒り」の程度は、平均値6.7点 「自責の念」の程度は、平均値3.3点 被害当時と比べると、現在の「怒り」「自責の念」の程度は、いずれの被害種別でも1ポイント程度下がっており、〈性被害〉で「自責の念」の下がり幅が大きかった(表9)。被害当時と現在の「怒り」と「自責の念」― 59 ―◆支援機関との関わりは?支援機関との関わりをどう感じたか◆被害後の心理的状況は? どのような変化があったか被害後の心理的苦痛の程度

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