「被害からの回復」に関する犯罪被害者調査-オンライン調査の結果報告書
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• 被害にあう前の生活・経済的状況は、〈DV被害〉で「不安定」であることが多かった。被害後の経➡ 経済的状況についても丁寧にアセスメントし、必要な制度や社会資源に結びつける必要がある。2. 心理的苦痛と精神科受診の問題• 被害当時の心理的苦痛について、「非常に強く/かなり/感じた」が9割以上を占めていたが、被れた。二次被害を「感じた」割合は、〈殺人等被害〉>〈暴力被害〉>〈性被害〉の順で高かった。また、被害当時の「怒り」や「自責の念」は、〈殺人等被害〉、〈性被害〉でその程度が強い傾向にあった。済的状況の悪化は、〈殺人等被害〉>〈暴力被害〉>〈DV被害〉の順で強く見られた。害後に心療内科や精神科を「受診していない」が8割近くだった。受診しなかった理由は、「それどころではなかった」、「治療を望まなかった」などだったが、〈性被害〉では「治療を受けに行く気力がなかった」が多かった。くに〈性被害〉〈ストーカー被害〉では9割近くが支援をまったく受けていなかった。 支援を「少し受けた/受けた」者は、自助グループにすでに参加(主催)しているという回答の割合が高く、被害体験を社会に「伝えたことがある」「伝えたい」が高い傾向にあった。➡ 身体的侵襲度の高い犯罪にあった被害者に対しては、精神的影響が強く脆弱性が高まることに留意して、細心の丁寧な対応が求められる。被害にかかわる「怒り」や「自責の念」も、被害者の気持ちに寄り添った適切な対応が必要である。➡ 強い心理的苦痛を軽減し重症化を防ぐには、心療内科や精神科を受診することの壁を低くする必要がある。被害者支援に詳しい精神科クリニック等を増やし、受診への広報啓発及び医療費等の助成制度の充実に取り組みたい。➡ 被害後早期に支援機関からのサポートが入るように体制を整備すべきである。とくに性被害やストーカー被害にあった人々が、支援機関にアクセスしやすい、もしくは支援機関からアウトリーチできる体制を検討する必要がある。支援を受けたことによって、社会への発信に向かうなど外に開かれる行動をとるようになることが示唆され、早期支援の必要性は明らかである。― 62 ―1. 被害種別によって受ける影響が明確に異なることに留意• 被害後の精神的影響は、〈性被害〉>〈暴力被害〉>〈殺人等被害〉の順で強く出ている傾向が見ら3. 早期に支援を受けることの必要性• 被害後1か月以内に支援機関からのサポートを「まったく受けなかった」が8割を占めていた。と被害者のための制度・支援をよりよいものにするために調査結果からの提言:

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