「被害からの回復」に関する犯罪被害者調査-オンライン調査の結果報告書
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る人の同窓口の情報源は「警察・検察の人から」「周りの人から」「警察・地方自治体のWEBサイト、SNS」等であった。被害者支援条例については「条例があるかどうか知らない」が9割近くを占めた。〈性被害〉でその約3割が「知りたい」と回答した。〈性被害〉では加害者が再犯していないか知りたい、〈交通被害〉では加害者の現在の生活、反省しているか知りたい、〈殺人等被害〉では受刑中の態度や謝罪の気持ちを知りたいなどが挙がった。PTG)について、外傷後成長尺度の 5 つの下位項目のうち「人生への価値観の変容(人生における 優先順位を変えた、自分の命の大切さを痛感した)」で最もPTG が高くなっていた。PTG が最も高かったのは〈殺人等被害〉で、低かったのは〈暴力被害〉、〈性被害〉。刑事裁判(審判)を経験した者に PTG が高い傾向が見られた。また、PTG が高い者には、被害後の変化においてポジティヴな心境の変化がうかがわれた。➡ 身近な自治体における被害者のための相談窓口の充実、条例制定を促進するとともに、WEBサイト等を活用し、広く住民に広報していく必要がある。相談窓口の周知には、被害者に早期にかかわる警察・検察との連携も大切である。➡ 2023年12月から矯正施設における被害者等の心情等の聴取・伝達制度が開始される予定だが、まず被害者の多様なニーズを把握し、被害者対応、加害者の処遇・指導の体制を関連機関と連携しながら早急に整備していく必要がある。➡ 被害後の心理的変容の体験としては、「人生への価値観の変容」が見られ、とくに重大な被害体験を経た遺族等にそうした変化が顕著であった。刑事裁判を通して多くの関わりをもち乗り越えることで、変化が生じたことも推測される。支援者としては、被害者の声に耳を傾け寄り添うとともに、「回復」に結び付く、被害者のポジティヴな心理的変容に敏感であることが求められる。― 64 ―5. 行政(自治体)からの被害者支援をもっと身近なものに• 住まいの区・市町の犯罪被害者等総合的対応窓口について、「知らない」が7割以上で、知ってい6. 加害者に対する思いへの対応• 被害者として加害者の状況を知りたいかについて様々な思いがあるが、〈殺人等被害〉でその約6割、7. 被害者の「回復」への配慮• 危機的な出来事の後に生じることのあるポジティヴな心理的変容の体験(心的外傷後成長 以下、

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